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赤き皇帝、退位
M・シューマッハー、今季限りの引退発表

自動車のF1世界選手権で史上最多の7回の総合王者を獲得しているミヒャエル・シューマッハー(37)(独、フェラーリ)が10日、今季6勝目で、自分の持つ通算最多勝記録を更新する90勝目を挙げたイタリアGP決勝直後の記者会見で、今季限りの引退を発表した。

 シューマッハーは今季も総合で昨年の王者、フェルナンド・アロンソ(ルノー)に続く2位につけ、イタリアGPで得点差を2まで縮めた。今季の残り3戦で8度目の王座獲得を目指す。M・シューマッハーは王座、通算勝利のほか、ポールポジション回数など、最多出場回数を除く、ほとんどの通算記録で史上1位となっている。

 本人の引退発表に先立ち、フェラーリは、地元GPの決勝終了直後に文書で、来季の正ドライバーとして、キミ・ライコネン(フィンランド)とフェリペ・マッサ(ブラジル)と契約したことを明らかにした。残留となるマッサは2年、マクラーレン・メルセデスから加入するライコネンは3年契約。

(2006年9月10日23時26分 読売新聞)
2000年以降、フェラーリドライバーとしてドライバーズ・タイトルを5年連続(!)で獲得し、「皇帝」の名を欲しいままにしたM.シューマッハが遂に引退を決断。
正直、残念です。昨日の決勝レースの内容、結果ともに最高に素晴らしかった(※1)だけに、余計その気持ちは強く残ってしまう。
まだ、あんなに走れるのに。
まだ、あんなに強いのに…

世間の印象としては、やはり昨年史上最年少で王者に輝いたF.アロンソが、皇帝に引導を渡した…ということになるんでしょうか。
しかし…昨年のシューマッハの不調は、彼自身にはほとんど責任は無いと思うんですけどね。
FIAによる突然のレギュレーションの大幅改定、ライバル・チームのルノーやマクラーレンの急速なチーム力アップという状況の変化の中で、チームとしてのフェラーリがやや足踏みをしてしまった…というのが現実であって。いくらシューマッハが圧倒的な実力を持っていても、マシンの性能が劣っていてはどうしようもない。
速さではマクラーレン、安定性ではルノーに大幅に引けをとっていた状況の中で、シューマッハがハンドルを握っていたからこそ何とかチームを踏みとどまらせることが出来た、そして今年の復活に繋がったのだ…という見方のほうが正しいハズなんですが。
マスコミは「変化」がないと食っていけないですからね。
「よくがんばったシューマッハ」
なんて書くよりも、
「落日の皇帝、若き王者に敗北」
とか書いたほうが話題を呼ぶわけです。

僕はシューマッハが好きなので、つい↑のように書いてしまうんですが…
でも、実際に時代の流れというのは変わってきているのかもしれません。
アロンソやライコネン、バトン、マッサのような若いドライバーが主役になりつつあるのはもちろんですが、F1という世界自体がシューマッハがデビューした頃と比べても大きく変化してきているわけです。
シューマッハがF1デビューした3年後の1994年、サンマリノGP。あのアイルトン・セナの死亡事故が起こります。トップを走行していたセナがフェンスに激突する直前、その背後にはシューマッハが迫っていました。結局、シューマッハはセナの消えたこのレースを制します。さらにこの年、初めてのドライバーズ・タイトルを獲得。以後、誰もが知るレーサーとして名実ともにF1の「顔」になっていきます。
何とも因縁めいた話(※2)ですが、あの時にも時代の変化、世代交代の波が来ていたのは確かです。レギュレーション変更によってかつてのような劇的なオーバーテイク・シーンが影を潜め、プロスト、マンセル、ピケといったチャンピオン・ドライバーたちが次々にF1を去っていく中、最後まで戦い続けたのがセナでした。
現在のシューマッハは、まさにあの時のセナと同じ立場にいる…そんな気がしてなりません。

上の記事にもありますが、シューマッハはおよそ数字に残っている記録は殆ど、しかも大幅に塗り替えています。もちろん、ライバル不在の状態が長く続いたということもありますが…今後、90回以上の優勝記録を残せるドライバーが果たして現れるかどうか。
若い頃のシューマッハは、そのコンピューターの如き頭脳的な走りから「ターミネーター」と呼ばれ、「F1をつまらなくした」などという批判も浴びていました。タイプとしてはセナの後継者というより、「プロフェッサー」とあだ名されたプロストに似たドライバーと言えるでしょう。
しかし、個人的には最近のシューマッハは感情を表に出すことも多く、熱い走りも見せてくれていると思います。先月のトルコGPで最後までアロンソを追い詰めたシーンには、本当に身体が震えました。

冷たい「ターミネーター」から、赤く燃える「皇帝」へ。
シューマッハはまさに、F1史上に残る英雄にふさわしい進化を遂げたのではないでしょうか。

今年のGPも残すところあと3戦。
真紅の跳ね馬を駆る皇帝の雄姿を目に焼き付け、そしていつまでも記憶の中に刻み付けたいと思います。



※1…イタリアGP決勝では、ポイント・リーダーのアロンソがマシン・トラブルでリタイア。ランキング2位のシューマッハがこのレースを制したことにより、2人のポイント差はわずか2ポイントにまで縮まった。コンストラクターズ・タイトル争いではフェラーリがルノーを逆転して遂にトップに立っている。

※2…1994年、セナは当時最強だったウィリアムズに移籍。このときチームにエンジンを提供していたのがルノーだった。翌年、シューマッハの所属するベネトン・チームのエンジン提携先がルノーに変更、シューマッハはドライバーズ・チャンピオンシップ連覇を成し遂げている。そして昨年シューマッハからタイトルを奪ったのが、ベネトンを買収したルノーに所属するアロンソ…細かいコトかもしれませんが、こんなところにも奇妙な因縁があったりします。
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【2006/09/11 23:36】 | スポーツ | トラックバック(0) | コメント(13) | page top↑
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